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Rodinal 希釈まとめ(1+25・1+50・保存期間・R09との違い)

公開日:最終更新:

Rodinalは薄めるほど時間が延びる、一発使い切りの現像液です。Ilford公式の技術資料では、自社フィルムHP5 Plusとの組み合わせで1+25なら6分、1+50なら11分(EI400/27・20℃)。これは他社(Ilford)が自社データシートに載せている値なので公式として扱えます。一方でKodak Tri-X×Rodinalの13〜14分は、Kodak自身が試験・公表していない組み合わせなので、参考値として区別します。

RodinalとR09の違い

現在「Rodinal」の名称で製造しているのはドイツのAdoxだけです。Rodinal自体の起源は古く、Adoxの説明では1891年にベルリンのMomme Andresenが作った現像液がそのルーツとされています。他社が出している「R09」などは同じ系譜の現像液ですが、Adoxは公式ページで「R09/APH09と比べてRodinalの方が粒状性が細かい」と説明しており、「Rodinal」を名乗れるのはAdox製品という位置づけです。R09が具体的にどの時代の処方を引き継いでいるかまでは、Adox公式ページでは確認できませんでした。

出典:Adox公式 https://www.adox.de/adox-film-developer/rodinal-adonal/ 。確認日:2026-07-22。

希釈と現像時間

フィルム 希釈 20℃の時間 区分
Ilford HP5 Plus(EI400/27) 1+25 6分 公式(Ilford)
Ilford HP5 Plus(EI400/27) 1+50 11分 公式(Ilford)
Kodak Tri-X 400 1+50 13〜14分(幅あり) メーカー非公式・参考値

出典:Ilford公式HP5 Plus技術資料 https://www.ilfordphoto.com/amfile/file/download/file/1903/product/691/ 。確認日:2026-07-22。Tri-X×Rodinalの参考値はMassive Dev Chart集計 https://www.digitaltruth.com/devchart.php?Developer=Rodinal 、silversalt-plus.com/TT、旧Agfa資料の集計、確認日2026-07-22。

Ilfordの行を「公式」としているのは、Ilfordが自社の技術資料に他社現像液(Agfa由来のRodinal)の現像時間を明記して発行しているからです。自社フィルムとの組み合わせについて、フィルムメーカー自身が数字を出している以上、これは一次資料として扱えます。一方でKodakはTri-XとRodinalの組み合わせを試験・公表していないので、同じ「Rodinal」でもフィルムが変われば出典の強さが変わる、という点は分けて見る必要があります。

推奨希釈と最少原液量

項目
推奨希釈幅 1+25〜1+500
35mm/120フィルム1本あたりの最少原液量 5ml以上
再使用 不可(一発使い切り)

出典:Adox公式 https://www.adox.de/adox-film-developer/rodinal-adonal/ 。確認日:2026-07-22。

原液5mlというのは驚くほど少なく感じますが、Rodinalが「薄めて使う」設計の現像液だからです。1+100を超えるような超希釈でも現像自体は成立しますが、時間はその分長くなります。この記事では確認できているIlford公式の1+25・1+50の2点のみを載せていて、それ以外の希釈(1+100など)の具体的な時間は、この記事の時点では公式データとして確認できていません。

撹拌方法の違い(IlfordとKodak)

Rodinal系は撹拌の流儀がフィルムメーカー・現像液メーカーによって書き方が違います。よく参照される2つの型を並べます。

方式 手順
Ilford式(Ilford公式資料の記載) 最初の10秒間に4回転倒撹拌。以後は毎分の最初の10秒間に4回転倒撹拌。
Kodak式(D-76・Tri-X向けにKodakが指定) 最初の5秒で5〜7サイクル撹拌。以後は30秒ごとに撹拌。

出典:Ilford式=Ilford公式HP5 Plus技術資料 https://www.ilfordphoto.com/amfile/file/download/file/1903/product/691/ 。Kodak式=Kodak J-78 https://business.kodakmoments.com/sites/default/files/wysiwyg/pro/chemistry/j78.pdf 。確認日:2026-07-22(Kodak式の詳しい早見表はTri-X 400の現像時間まとめにも載せています)。

どちらが「正しい」というより、そのフィルム・現像液の組み合わせを発行しているメーカーの指示に合わせるのが筋です。Rodinalを使うときは、フィルム側がIlfordならIlford式、というように出典元の手順を優先するのが安全だと思います。

保存期間について

Rodinal自体は原液の状態では保存性が高いことで知られていますが、この記事で一次資料から確認できたのは「希釈後は一発使い切り(再使用不可)」という点までです。原液の具体的な保存可能期間(何ヶ月・何年といった数字)は、Adox公式ページの範囲では明確な期間の記載を確認できていません。ここは「要確認」として正直に書いておきます。

目安であることについて

現像時間・希釈は液温・撹拌・フィルムのロットで変わります。特にメーカー非公式の組み合わせ(Tri-X×Rodinalなど)は幅があるまま載せているので、大事なコマの前には必ず自分の環境でテスト現像してください。現像は自己責任です。薬品の取り扱いは各製品の安全データシート(SDS)に従ってください。

よくある質問

QRodinalとR09は同じものですか
A

現在「Rodinal」の名称で製造しているのはAdox(ドイツ)だけです。R09などの名称で他社が出している現像液は同じ系譜のものですが、Adoxは公式ページで「R09/APH09よりRodinalの方が粒状性が細かい」と説明し、自社製品だけがRodinalだという立場をとっています。R09が具体的にどの時代の処方を引き継いでいるかまでは、Adox公式ページでは確認できませんでした。

QRodinalは薄めた後どのくらい保存できますか
A

Rodinalは希釈したら一度使い切りで、保存・再使用はできません。原液のまま保存し、使うたびに必要量だけ希釈するのが前提の現像液です。