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Tri-X 400 現像時間まとめ(D-76・HC-110・Rodinal/20℃)

公開日:最終更新:

結論から書きます。Kodak Tri-X 400を20℃の小型タンクで現像する場合、D-76原液なら6¾分、D-76を1+1で薄めると9¾分、HC-110のDilution Bなら3¾分。これはKodak公式のデータシートに載っている数値です。Rodinal系(1+50)は13〜14分としている資料が多いですが、これはメーカー非公式の参考値で、幅があります。

以下、出典と確認日つきで表にします。数字は目安です。仕上がりは液温・撹拌・水質・タンク・フィルムのロットで変わるので、大事なコマの前は必ず自分の環境でテスト現像してください。

現像時間 早見表(20℃・小型タンク・ロールフィルム)

現像液 希釈 20℃の時間 区分
Kodak D-76 原液 6¾分 公式(Kodak)
Kodak D-76 1+1 9¾分 公式(Kodak)
Kodak HC-110 Dilution B(濃縮から1:31/原液から1:7) 3¾分 公式(Kodak・ただし2019年再処方の注意あり後述)
Rodinal系(R09含む) 1+50 13〜14分(幅あり) メーカー非公式・参考値

出典:Tri-X 400(400TX)の現像時間そのものは、Tri-X自身のデータシート F-4017 https://www.freestylephoto.com/static/pdf/product_pdfs/kodak/Kodak_Tri-X.pdf および日本語版 TSC0593 https://www.kodakalaris.co.jp/images/TRI-X_400-320.pdf の「400TX」行の値です(現行の英語版D-76データシートJ-78には400TX専用の行が無いため、フィルム側のデータシートを一次にしています)。D-76現像液そのものの解説=Kodak J-78「D-76 Developer」https://business.kodakmoments.com/sites/default/files/wysiwyg/pro/chemistry/j78.pdf ・日本語版TSC0460 https://www.kodakalaris.co.jp/images/TSC0460-D-76.pdf 。HC-110=Kodak J-24(2017年12月版)https://business.kodakmoments.com/sites/default/files/wysiwyg/pro/chemistry/j24.pdf 。Rodinal系=Massive Dev Chart集計 https://www.digitaltruth.com/devchart.php?Film=Kodak+Tri-X+400&Developer=Rodinal 、silversalt-plus.com/TT、旧Agfa資料の集計値。確認日:2026-07-22。

Rodinalの行だけ「区分」を分けて書いたのには理由があります。KodakはTri-X×Rodinalという組み合わせを自社では試験・公表していません。つまりこの13〜14分という数字に「公式」は存在しない。複数の集計サイトが似た範囲の数字を出しているので参考にはなりますが、自分のロット・自分のタンクで一度試してから本番に臨んだ方がいいです。

HC-110は2019年に再処方されている

ここは正直に書いておきます。上の表のHC-110の時間は2017年12月版のデータシート(J-24)に載っている値です。HC-110は2019年に処方が変わっており、現行ロットで同じ結果になるかは僕の手元では確認できていません。現像者のあいだでは「昔より濃度が違う気がする」という報告も見かけます。数値そのものは一次資料の値なので載せますが、現行ロットで結果が違ったら、そこは自分でテストして時間を調整してくださいという前提つきです。

撹拌(Kodak公式の手順)

Kodakのデータシート(J-78/F-4017)が指定する撹拌方法は次の通りです。

タイミング 動作
現像液を注いだ直後 最初の5秒で5〜7サイクル撹拌
その直後(1回だけ) タンクを軽く叩いて気泡を抜く
以後 30秒ごとに撹拌

出典:Kodak J-78 https://business.kodakmoments.com/sites/default/files/wysiwyg/pro/chemistry/j78.pdf 、F-4017 https://www.freestylephoto.com/static/pdf/product_pdfs/kodak/Kodak_Tri-X.pdf 。確認日:2026-07-22。

「1サイクル」の定義はデータシート内で図解されている倒立撹拌の一往復を指します。厳密に数えなくても、最初にしっかり動かして、あとは規則的に30秒ごとというリズムを守れば公式の手順に近い仕上がりになります。

目安であることについて

現像時間は液温・撹拌・タンクの構造・フィルムの保存状態で変わります。ここに書いた数字はメーカーが公表している(あるいは複数の実測が集まっている)値であって、あなたの環境でそのまま同じ結果になる保証ではありません。現像は自己責任です。薬品の取り扱いは各製品の安全データシート(SDS)に従ってください。

よくある質問

QHC-110は希釈によって呼び方が違うのはなぜですか
A

コダックがアルファベットで希釈を規格化しているためです。Dilution Bは濃縮原液から1:31、あるいは事前に作る「原液(stock solution)」からだと1:7にあたります。記事内の3¾分はDilution Bの値です。

QTri-XにRodinalを使う時間はどこが公式ですか
A

公式ではありません。コダックはTri-X×Rodinalの組み合わせを自社データシートに載せていないため、この記事の13〜14分はMassive Dev Chartの利用者集計や他販売店の参考値をまとめた数字です。幅があるまま載せています。